ぽんログ@教員辞める

小学校教員3年目の25歳(♀)。転職を目指してプログラミングを勉強中。2020年3月末で小学校教諭退職します。転職先未定。

私が小学校で働いた3年間で働き方改革がどこまで進んだか振り返る

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小学校の働き方改革

小学校で3年間働いたぽん@Pixi_1_6です。

今日は私の働いた3年間を振り返って、働き方改革がどのように進んでいったのかを振り返ってみようと思います。

2017年(教員1年目)

1学期

新社会人・新入社員のイラスト「タイトル文字」

働き方改革の「は」の字も聞いたことがありませんでした。

出勤時刻は7:00で退勤時刻は19:30

タイムカードはなく、出勤簿のみなので勤務時間の把握はしていませんでした。

一日12時間以上働くのが当たり前の毎日でした。

公開授業の前日などは22:00を過ぎることもあり、半泣きで帰宅したこともありました。

でも、初任者の私よりも長時間働いている先生がたくさんいて、何も声をあげることはできませんでした。

と言うよりも、忙し過ぎて「働き方改革」について考える暇もなかったのかもしれません。

夏休み

お盆の時期に夏季休暇をあてて旅行をしようと考えていましたが、年配の先生に日直を代わって欲しいと頼まれ、お盆真っ只中に日直に…

まとまった休みは取れず、ポツポツと休みをとりました。

この年からストレスチェックが導入されました。

2学期、3学期

特に大きな動きもなく過ぎていきました。

教員の時間外労働を心配した事務さんが、

「タイムカードはありませんが、スケジュール帳などで自分の勤務時間を管理した方が良いと思います。」

と発言されました。

この時に初めて、

「勤務時間って記録するものなんだ」

と言う感覚を手に入れます。(遅い)

2018年(教員2年目)

1学期

ついに校長が動き始めました。

働き方改革をしなくてはいけない!毎週水曜日は18時退勤日にする!」

と、退勤日を設定しました。

今考えると「いや、定時1時間以上過ぎてるじゃん…」と思いましたが、

当時の私にとっては

毎週1日は気兼ねなく18時に帰れちゃうの!?嬉しい!

と思っていました。(完全に麻痺していますよね…)

しかし、この約束は守られることはありませんでした。

「退勤時間だけ設定されてもね」

「そもそもの仕事を減らして欲しいよね」

「水曜に早く帰ったら木曜にもっと大変になるじゃん」

水曜日の職員室は、この制度を生み出した校長の悪口でいっぱいになるのでした。

私は1人寂しく18:00退勤を守り、ソロ働き方改革をするのでした…

夏休み

この年から学校閉庁日が設けられました。

夏季休暇をお盆の時期に5日間気兼ねなく取ることができました。

私は結婚休暇もこの時期に取得したので、8月はほとんど出勤していません。

それでもなんとかなりましたので、2年目の先生方、8月は休んでも大丈夫だと思われます。

私が取得したことのある休暇についてはこちらの記事にまとめています。

 

pon-log.hatenablog.com

 

2学期

大きな動きがありました。

タイムカードを押す人のイラスト

なんと、タイムカードが導入されたのです。

ただ、タイムカードと言っても、カードをかざすようなハイテクなものではなく、教員がパソコンで出勤時刻と退勤時刻を記入するシステムのことです。

前年度に事務さんから言われた言葉を忠実に守っていた私は、

「やった!これからは自分の勤務時間のデータがデジタル化されるぞ!」

と喜んでいました。

ただ、この導入には予想外の反応で溢れていました。

「超過勤務が80時間超えちゃったら面談でしょ?めんどくさい。少なく申請しよう。」

「土日に出たのはつけなくて良いよね?」

「自分で記入するのめんどくさい。適当につけたら良いよね?」

私は本当に驚きました。

教員の労働環境を改善しようと言う気持ちはないの?

働き過ぎているなら働き過ぎていると教育委員会に知ってもらわないの?

どうして自分の首を自分で絞めるようなことをするの?

そもそもあなたたちみたいな人たちがいるから働き方改革が進まないのでは?

こんな気持ちでいっぱいでした。

グッと堪えて、1人まじめに労働時間を正直に申告する毎日でした。

(この頃の時間外労働は40~50時間ほどでした)

3学期

タイムカードの記入が厳格化され、記入漏れがある人は厳しく指導されるようになりました。

有休をほとんど取得していない教員にも、校長から取得を促される場面もありました。

働き方改革の流れが少しずつ来ているなと思いました。

そして、1学期末に行ったストレスチェックで引っ掛かっていたらしく、お医者さんとの面談の案内を頂きました。

もうこの頃には残業時間も減り、元気になっていたのでお断りしました。

 残業を減らすために実践していることはこちらの記事に書いています。

pon-log.hatenablog.com

 

3年目

1学期

私は別の市に異動になりました。

異動先の学校も同じようにタイムカードで勤務時間が管理されていました。

前任校よりも早く帰る風土のある学校で、安心したのもつかの間、ことあるごとにボランティア労働をさせられるのでした。

・交通安全指導

・PTAの会

・地域のお祭りの見回り

・児童の大会や表彰式の引率

「うーん、何もない日は早く帰れるけど、当たり前のようにボランティアで動員されるなあ。でも異動したばかりだから言いづらいなあ。」

と、モヤモヤの毎日でした。

サービス残業のイラスト

だいぶ学校に慣れてきた頃に、意を決して校長先生に

「勤務時間外に働いた時って、何か振替のようなものは頂けないのでしょうか?」

と尋ねると

「そんなものはない。振替がもらえるのは半日からだ。ボランティアという位置づけになる。」

と突っぱねられてしまいました。

2学期

少し肌寒くなってきた頃、驚愕のプリントが机の上に置かれていました。

「7:40~8:10 マラソン練習」

私たちの勤務時間は8:15〜です。

勤務時間外にマラソン練習が設定されているではありませんか。

我慢の限界の私は校長に時間外の勤務はおかしいのではないかと直談判しにいきました。

すると、

「確かにそうだ。働き方改革が言われている中、変えていかなければならないのかもしれない。勤務時間内に出来るだけ収まるようにしよう。」

と言ってくれました。

そして、職員会の時に、

「朝の時間は先生方もお忙しいでしょう。放課後なら勤務時間内だから、マラソン練習は放課後のみにしましょう。」

と私が直談判したことは伏せて全体の場で提案してくれました。

すると、他の先生からは反発の嵐。

「子どもが練習したいのに、朝たった30分早く来ることもできないんですか?」

働き方改革ってやりたい人もやらせないってことですか?」

「やりたいクラスは勝手にやって良いですよね?」

(校長先生ごめんなさい…)と心の中で思いながら苦笑いすることしかできませんでした。

結局、朝の練習はゼロにはなりませんでしたが、縮小はされました。

声をあげることの大切さを感じました。

そして、本当に少しずつですが、

「児童を引率した先生は振替をとってください。」

「定時を過ぎたので、急ぎでない議題は次に回しましょう。」

このような会話が飛び交うようになってきたのも事実です。

3学期

現在です。

今年の行事を振り返り、来年度の計画を立てている中で、働き方改革の波を感じます。

「来年度は縮小しましょう」

「この行事は廃止で良いのではないでしょうか」

「これっていりますかね?辞めます?」

職員会でこのような会話をよく聞くようになってきました。

働き方改革は、この3年で大きく進んでいると思います。

一般企業の方からしたら当たり前のようなことばかりかもしれませんが、学校としては大きな一歩を歩めていると思います。

私と同じように、積極的に働き方改革を進めていきたいと考えている先生もたくさんいらっしゃいます。

この先、働き方改革はどんどん進み、教員の労働環境は改善されていくと思います。(期待も込めて…)